瀬戸内の心地よい住まいを設計する、尾道の建築家のブログ
20110827 08:18
今年の春に、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)にて
杉本博司 アートの起源/建築 を観に行って来ました。
その際に美術館の設計者である谷口吉生さんと杉本さんとの
対談があり、聞いてきました。
最初に東日本大震災で被災されたり亡くなられた方々への黙祷から始まり
杉本さんからの質問に谷口さんが応えるという形式の対談で
アッという間の90分でした。
その中で、世界中で展覧会をされている杉本さんならではの意見として
美術館なのに、作品を展示する側のことと観る側のことを、全く考えて設計されてない
最近の表現主義的な世界の建築に対して、辟易されていました。
建築ばかりが主張し過ぎて、出来上がった時が一番美しい今の建築は
どれも建築家のエゴでしかない、と一刀両断されていました。
それに比べての、谷口吉生建築の素晴らしさを力説され
特にこのMIMOCAの、築20年経っている現状の美しさに驚くとともに
今回の展示には、とても緊張したが展示が凄くし易く、空間との対話が
とても幸せな時間だったと言っておられました。
確かに、僕も何度かこの美術館を訪れていますが
今まで観た中で一番この美術館をうまく使った、よい展示だと感じました。
最後に僕自身が谷口さんに質問する機会もいただき
とても充実した時間を過ごすことが出来ました。
「杉本博司 アートの起源」展はユニークな展覧会で
一年まるごと杉本博司の世界 ということで
科学、建築、歴史、宗教と 4期に分けて、テーマ別の展示がされています。
1. 科学 2010年11月21日(日) – 2011年2月20日(日)
2. 建築 2011年3月6日(日) – 5月15日(日)
3. 歴史 2011年5月29日(日) – 8月21日(日)
4. 宗教 2011年8月28日(日) – 11月6日(日)
明日からは、最後、その4.宗教、の展示が始まります。
MIMOCAには、CAFEも、図書館も、ありますし
鑑賞した帰りには、近くの骨付鶏一鶴(イッカク) も含めて、是非お勧めです・・・

・設計者(谷口吉生さん)自ら、館内を見て回っているところ

・MIMOCA 2階ギャラリー中央階段


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