瀬戸内の心地よい住まいを設計する、尾道の建築家のブログ
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20120509 07:33
ゴールデンウィークを利用して
枕元に積んでいた本を、幾つか読みました。
昨年のせとうち建築文化セミナーでの講師
山崎亮さんのお話しを聞いてから
コミュニティについて考えさせられることが多く
今回ご紹介する著書は、ズバリ
「コミュニティを問いなおす」広井 良典 著 です。
最近の新書にしては、中身盛り沢山で、ずっしりです。
内容は、現代日本が抱えている様々な問題を
コミュニティという視点で改めて問い直し
名著やデータを駆使しながら、あらゆる角度から
その本質をあぶり出し、解りやすく解説しています。
多重化、複層化した様々な問題についての
具体的な方策や解決方法には、少々欠けていますが
日本の問題山積みの現状を把握し、みんなで議論するには
もってこいの良書間違い無しです。
これからの時代に、どう国民の幸福度を上げていくか?
それには、今まで経済的成長を優先して犠牲にして来た
個人の地域や会社との関わり合い、「コミュニティ」を
どうこれから組み替えていくかが、鍵になりそうです。
政治や行政に頼り過ぎず、個人や家族、会社で
都市政策や社会保障政策、公共政策などの方向性を議論するその先に
日本人としての、新たな公共性が見えてくるような気がしています・・・
[コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の未来 (ちくま新書)]



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20110921 07:30
今日は、以前(9/3)のブログでご紹介しました杉本博司さんの著書「空間感」についてご紹介
現代美術家の杉本博司さんご自身が、美術家として展示体験された
世界中の美術館建築との対戦記 ? です。
「建築家はユーザーであるアーティストのことを全く考えてないか
アートが建築に闖入してくるのを迷惑に思っているふしがある」
「美術館建築では建築家の意志が際だつケースが多い。
家はひとが住みやすく、ダムは水を溜めやすく、牢獄は囚人が逃げにくく、
それが建築設計の使命である。
しかし何故、美術館建築には無謀が許されるのであろうか。
それは建築の、美術に対するコンプレックスが裏返された、
建築のアートに対する報復だからだ。
私はアーティストとして、ここに一言申し上げる。」(本文抜粋)
なんとも挑戦的です。
□この本に収録されている、杉本博司が対戦した建築家と美術館空間
・ミース・ファン・デル・ローエ <新ナショナル・ギャラリー>ドイツ
・安藤忠雄 <ベネッセアートサイト直島>日本
・ピーター・ズントー <ブレゲンツ美術館>オーストリア
・谷口吉生 <丸亀市猪熊弦一郎現代美術館>日本
・レンゾ・ピアノ <銀座メゾンエルメス>日本
・磯崎新 <ハラ ミュージアム アーク>日本
・ジャン・ヌーベル <ルツェルン文化会議センター>スイス
・SANAA <金沢21世紀美術館>日本
・吉田五十八 <ローマ日本文化会館>イタリア
・ダニエル・リベスキンド <王立オンタリオ博物館>カナダ
・西村伊作 <西村伊作のベビーベッド/有隣荘>日本
・ヘルツォーク&ド・ムーロン <デ・ヤング美術館>アメリカ
・七代目 小川治兵衛 <有隣荘の庭>日本
杉本さん自身で撮影された美しい写真と、各美術館の採点表、
一工夫された装丁と、なかなか楽しめますよ。
また、2005年に出版された初評論集「苔のむすまで」も、とても素敵な文章で
合わせて読まれると、より一層、味わい深いモノがあります。 是非お勧めです。

・空間感
・苔のむすまで


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現代美術家の杉本博司さんご自身が、美術家として展示体験された
世界中の美術館建築との対戦記 ? です。
「建築家はユーザーであるアーティストのことを全く考えてないか
アートが建築に闖入してくるのを迷惑に思っているふしがある」
「美術館建築では建築家の意志が際だつケースが多い。
家はひとが住みやすく、ダムは水を溜めやすく、牢獄は囚人が逃げにくく、
それが建築設計の使命である。
しかし何故、美術館建築には無謀が許されるのであろうか。
それは建築の、美術に対するコンプレックスが裏返された、
建築のアートに対する報復だからだ。
私はアーティストとして、ここに一言申し上げる。」(本文抜粋)
なんとも挑戦的です。
□この本に収録されている、杉本博司が対戦した建築家と美術館空間
・ミース・ファン・デル・ローエ <新ナショナル・ギャラリー>ドイツ
・安藤忠雄 <ベネッセアートサイト直島>日本
・ピーター・ズントー <ブレゲンツ美術館>オーストリア
・谷口吉生 <丸亀市猪熊弦一郎現代美術館>日本
・レンゾ・ピアノ <銀座メゾンエルメス>日本
・磯崎新 <ハラ ミュージアム アーク>日本
・ジャン・ヌーベル <ルツェルン文化会議センター>スイス
・SANAA <金沢21世紀美術館>日本
・吉田五十八 <ローマ日本文化会館>イタリア
・ダニエル・リベスキンド <王立オンタリオ博物館>カナダ
・西村伊作 <西村伊作のベビーベッド/有隣荘>日本
・ヘルツォーク&ド・ムーロン <デ・ヤング美術館>アメリカ
・七代目 小川治兵衛 <有隣荘の庭>日本
杉本さん自身で撮影された美しい写真と、各美術館の採点表、
一工夫された装丁と、なかなか楽しめますよ。
また、2005年に出版された初評論集「苔のむすまで」も、とても素敵な文章で
合わせて読まれると、より一層、味わい深いモノがあります。 是非お勧めです。

・空間感
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20110913 00:18
昨日のブログを受けて、建築を計画する上での大切な6つ規則について
思い出した記述がありますので、以下書きます。
それは「建築の新しさ、都市の未来 (彰国社刊)」に掲載されていて
この本自体は、横浜国立大学大学院/建築都市スクールY-GSAの中の
市民公開建築講座「新しい建築を目指して」の招待講師のレクチャーをまとめたものです。
その中で、作家であり評論家の松山巌さんが
「建築の新しさとは何か」の講義の中で言っておられます。
□6つの規則
1、印刷物の上で流行している建物のデザインやその他の手法は
10年、20年の使用に耐えられると納得するまで使うな。
2、小さな建物で十分な時は、決して建物と建物を複合化するな。
もし複合化する時は、複合化する機能が20.30年耐えられると納得するまで行うな。
3、1階分でも2階分でも高さと床面積を押さえることが可能な場合は、
常に高さと床面積を削れ。
4、計画は周辺環境と周辺住民に能動的に寄生するようにし、
決して周辺環境や住民、未来に対して閉じた、寄生するばかりの受動的な計画はやめろ。
5、人間の日常的な身振りや振る舞い、大地と大気が育てた自然に注視し、
できるだけ機械に頼るな。
6、もしその計画が、子供や老人や障害者が使えないくらいなら
これらの規則のどれでも破れ。
以上、前回のブログで書いた「ふれあいプラザ なのはな館」(高崎正浩さん設計)の
今の姿を見て、強烈に感じる大切な6つの規則でした。
この本を読んだ時に、とても大切な事を言っておられると思い
自分の建築ノートにメモしていたのを思い出し書きました。



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思い出した記述がありますので、以下書きます。
それは「建築の新しさ、都市の未来 (彰国社刊)」に掲載されていて
この本自体は、横浜国立大学大学院/建築都市スクールY-GSAの中の
市民公開建築講座「新しい建築を目指して」の招待講師のレクチャーをまとめたものです。
その中で、作家であり評論家の松山巌さんが
「建築の新しさとは何か」の講義の中で言っておられます。
□6つの規則
1、印刷物の上で流行している建物のデザインやその他の手法は
10年、20年の使用に耐えられると納得するまで使うな。
2、小さな建物で十分な時は、決して建物と建物を複合化するな。
もし複合化する時は、複合化する機能が20.30年耐えられると納得するまで行うな。
3、1階分でも2階分でも高さと床面積を押さえることが可能な場合は、
常に高さと床面積を削れ。
4、計画は周辺環境と周辺住民に能動的に寄生するようにし、
決して周辺環境や住民、未来に対して閉じた、寄生するばかりの受動的な計画はやめろ。
5、人間の日常的な身振りや振る舞い、大地と大気が育てた自然に注視し、
できるだけ機械に頼るな。
6、もしその計画が、子供や老人や障害者が使えないくらいなら
これらの規則のどれでも破れ。
以上、前回のブログで書いた「ふれあいプラザ なのはな館」(高崎正浩さん設計)の
今の姿を見て、強烈に感じる大切な6つの規則でした。
この本を読んだ時に、とても大切な事を言っておられると思い
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